スタップ 細胞 事件。 STAP細胞問題(すたっぷさいぼうもんだい)とは

小保方晴子

スタップ 細胞 事件

スタップ細胞(STAP細胞)とは何なのでしょうか? スタップ細胞(STAP細胞)の正式な名前は、 「刺激惹起性多能性獲得細胞」(しげきじゃっきせいたのうせいかくとくさいぼう)と言います。 つまり 「万能細胞」の一つです。 刺激を与えることにより、多種多様な細胞に変われる 「分化多能性」を持った細胞と言われています。 「STAP」と言うのは、「刺激惹起性多能性獲得」の英語表記(Stimulus Triggered Acquisition of Pluripotency)の頭文字ということです。 「刺激惹起性多能性獲得(STAP 」といった刺激を加えて初期化を実施し、多能性を取得させる方法をする事で作り上げた細胞を 「スタップ細胞(STAP細胞)」と言います。 その「万能細胞」と呼ばれるのには、いくつかあります。 皆が知っている iPS細胞は、細胞の根源に人工的な細工を行なうことで多種多様な細胞に変異可能にしたもので、人間においても適応が望まれますが、胎盤等一部の細胞になれなかったり、癌への変異傾向が高いというようなデメリットが存在します。 ES細胞は卵子を壊して作成します。 多種多様な細胞に変異可能ですが、これもまた一部の細胞になれなかったり、作成の速度が遅かったり、卵子を破壊することもあって倫理的な問題点があったりするのです。 スタップ細胞(STAP細胞)の作成に費やす時間は2~7日で労力もあまりなく、3~4週間必要なiPS細胞とは異なり、2週間以上短縮されました。 初期化率も、iPS細胞の数十倍。 論文にあるままと言うのなら、 スタップ細胞(STAP細胞)は iPS細胞より数倍使い勝手が良くなることは間違ないのです。 更に、 スタップ細胞(STAP細胞)は体のどこの細胞でも変異することが可能です。 スタップ細胞(STAP細胞)は作成も簡単で、効率も良く、 デメリットはほとんど皆無と言えるのです。 この細胞のおかげで、脊髄の怪我等といった、非常に治しにくい部位の治療が、他の万能細胞と比較しても簡単に可能だと言えるわけです。 スタップ細胞(STAP細胞)論文の撤回について! 2014年1月に世界的規模の学術雑誌ネイチャーで発表をされた STAP細胞。 発表後には、生物学の常識をくつがえす大発見と考えられ、筆頭執筆者の小保方晴子 (おぼかたはるこ、1983年生 )氏が若い女性研究員ということもあり、大衆より非常に注目を集めました。 しかしながら、論文発表直ぐ後数々の疑義や不正が指摘されており、筆者、小保方晴子氏らはネイチャーの2本の論文を撤回行ないました。 それ以降も検証実験を続けていた理化学研究所は、同年12月19日に「STAP現象の確認に至らなかった」と発表し、実験中止を発表しました。 それから「研究論文に関する調査委員会」により提出をした調査報告書は、サンプルはどれもES細胞の混入する事で説明が可能とし、 「STAP論文」については大部分否定されたのだと結論付けられたのです。 スタップ細胞(STAP細胞)は潰された! ですが、現実的に スタップ細胞(STAP細胞)論文は捏造なのでしょうか? 論文が全否定され、研究が潰された背景にあるのは「ある組織」があったらしいと言う、「うわさ」が絶えません。 果して、どのような組織が妨害したと考えられるのでしょうか? 医学業界においては公益性もあるのですが、ひとつとなる業界だったりします。 世界全体として医学業界が巻き起こす利権は1年で数百兆円に及ぶというようにも言われています。 例えば、この業界にとんでもない発見や発明が行われた時、いったいどんな事がおこるのだろうか? それは医学業界全体を引き入れる再編であって、既得権益を消失する者も数多く発生することがおきます。 スタップ細胞(STAP細胞)は再生医療だけに限らず最先端医療においても斬新な発展が起こる万能細胞をかなりカンタンに生み出す事が可能になる発見となっていました。 例えば、 スタップ細胞(STAP細胞)の存在が明確になり、この技術が実現化されると医学業界は再編される可能性もあったのではないでしょうか。 また、 スタップ細胞(STAP細胞)論文が発表されたその時、全世界の医学業界は 「iPS細胞の実用化」の方向に大きく動き始めていたのです。 それについては既にiPS細胞の利権に関する構造が完成しつつあったと考えられています。 iPS細胞の利権を手中に収めようとしていた者は、 スタップ細胞(STAP細胞)の台頭にによって当人の利権が不意に陥ることを恐れたため、 「スタップ細胞(STAP細胞)論文」に圧力を使った、と言われているようです。 非常に大きい金融の力を持って、あらゆる国の医学業界にとっても利権を握る「ロスチャイルド家」自身での既得権益を保持するために スタップ細胞(STAP細胞)の台頭を許さす事が出来なかったと考えられて言われています。 スタップ細胞(STAP細胞)論文は捏造と改ざんがあったからという理由で取り下げられましたが、これが スタップ細胞(STAP細胞)の存在そのものを否定するものとはなりません。 間違いなく、 「存在しない」ということが証明された訳ではありませんので、もしかしたら将来的に スタップ細胞(STAP細胞)の存在が立証され、又全世界の注目を集める可能性がないとはいい切れないのではないでしょうか。 スタップ細胞(STAP細胞)の真実:まとめ 再生医療と言えば「ips細胞」をイメージされるのではないでしょうか? ですが スタップ細胞(STAP細胞)は存在すると筆者は考えています! 2014年1月に小保方晴子(理化学研究所)と笹井芳樹(理化学研究所)らがチャールズ・バカンティ(ハーバード・メディカルスクール)や若山照彦(山梨大学)と共同で発見したのが スタップ細胞(STAP細胞)論文2本を世界的な学術雑誌ネイチャー(1月30日付)に発表しました。 学術雑誌ネイチャーに発表をした後、生物学の常識をくつがえす大発見されて、研究員:小保方晴子(理化学研究所)は若い女性の研究者であるという事から大きく報道をされました。 スタップ細胞(STAP細胞)を学術雑誌に発表直後、様々な疑義や不正が指摘され2014年7月2日学術雑誌ネイチャーの2本の論文を撤回しました。 2014年12月19日に「STAP現象の確認に至らなかった」と発表して、今後の実験も出来ない事とし実験打ち切りを発表されました。 「研究論文に関する調査委員会」は STAP細胞・STAP幹細胞・FI幹細胞とされるサンプルは「ES細胞」の混入によって全て、説明ができるし、 スタップ細胞(STAP細胞)STAP論文はほぼ全て否定されました。 論文通りだとスタップ細胞(STAP細胞)はiPS細胞より数倍使い勝手が良くなることになります。 スタップ細胞(STAP細胞)は体のどこの細胞でも変異する事が出来て、作成も簡単でデメリットは皆無と言っても良いそうです。 スタップ細胞(STAP細胞)の発表のタイミングが悪かったのではないでしょうか? 「iPS細胞」による「利権」の台頭により、「iPS細胞」の利権を握っている人による、抹殺の可能性が高いと言われています。 結論的に言うと スタップ細胞(STAP細胞)おそらく存在すると思います。 発見のタイミングが悪ければ、既得権益者が人類にとって画期的な発見だとしても抹殺されていまうんだなと私は思いました。

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小保方晴子 STAP研究騒動の流れ

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それともないのか?」という問われ方がされ続けてきたが、この問い方自体が混乱を招いてきたようにも思われる。 この問題はそもそも、小保方氏らが論文において「研究不正」、つまりデータのでっち上げである「捏造」や、データの不適切な操作である「改ざん」、他人のデータなどを不適切に使用する「盗用」などを行った疑いをもたれたことから始まったはずである。 それを明らかにするためには、論文と実験そのものについて徹底的に調査するしかない。 関係者への聞き取りはもちろん、研究ノートなどの精査、残されたサンプルやオリジナルデータ(生データ)の分析などが不可欠であり、最優先すべきであった。 その一方で、ほかの研究者たちが小保方氏らの論文に書かれていることと同じ実験、つまり「追試」をしてみても、同じ結果が出ないことも問題になった。 すなわち「再現性」がないことが疑われたのである。 当初浮かび上がった疑問をやや強引に整理すると、以下の2点にまとめられる。 1 2014年1月30日に科学誌『ネイチャー』で発表された論文2本に、どれだけの「研究不正(捏造・改ざん・盗用)」があったのか?(=「研究不正の有無」の問題) 2 その論文に書かれている方法で、第三者が「STAP細胞」なる多能性細胞(いわゆる万能細胞)を再現することができるか?(=「再現性の有無」の問題) この2つの疑問は、基本的には別の問題なので、別々に追及されるべきである。 したがって、小保方氏らの『ネイチャー』論文の評価は、以下の表組のように4通りの可能性があったはずである(これは科学論文一般に対する評価にも通じる)。 その場合、科学的な批判の対象になっても、社会的な批難や制裁の対象にまではならないだろう。 ただし一般論としては、このような実例は少ないようにも思われる。 論文に研究不正がなくても、再現することができなければ、その論文に科学としての価値はない。 研究不正があるのならば、それが見つかった時点で、再現性の有無には関係なく、社会的な批難や制裁の対象になる。 仮に再現することができたとしても、そのことで見つかった研究不正が許されるわけではない。 再現できなければ、論文に何らかの欠陥があることになり、その欠陥が研究不正に起因するものである可能性が生じる。 しかし研究不正以外の理由で再現できない可能性も残る。 理研はこの騒動の間ずっと、再現性の有無にこだわり続け、研究不正の有無を軽視してきたように見える。 まるで再現性さえ確認できれば、少々の研究不正など「間違いだった」といえばごまかせるかのように。 研究不正と再現性の問題は、生命科学研究の本場であり、小保方氏が留学していたアメリカでも、厳しく問われ続けている。 学術雑誌で一度は公表された論文が「撤回」される場合、その多くは意図的ではないミスによるものだと信じられている。 しかしある研究者らが、医学・生命科学系の論文データベース「パブメド(PubMed)」に登録され、そして撤回されたとされる論文2047本を調査したところ、ミスによる撤回はわずか21. それに対して、全撤回のうち67. その内訳は「虚偽」または「虚偽が疑われる」ものが43. 17028-17033, 2012)。 しかもそうした論文が数多く掲載された雑誌トップ10には、小保方氏らの論文が載った『ネイチャー』やそのライバル誌『サイエンス』、そしてその調査報告を2012年に掲載した『米国アカデミー紀要』も含まれている。 『ネイチャー』のニュース欄もそれを報じた( Nature 490 7418 , p. 21, 04 October 2012)。 一方、世界的なゲノム学者であり、NIH(国立衛生研究所)所長のフランシス・コリンズらは「科学的な不正によって再現性が損なわれているという証拠はない」と指摘する。 彼によれば、「2011年に保健福祉省の研究公正局が追及した不正はわずか12例だった」とのことである( Nature 505 7485 , pp. 612-613, 30 January 2014)。 しかし彼はそのうえで前臨床研究、いわゆる動物実験研究で、論文通りに実験しても論文通りの結果が出ない、という問題が多発していることを認め、NIHがその改善に取り組むことを表明している。 そして「NIHの努力だけでは、このような不健全な環境を現実的に変化させるには不十分だろう」とコリンズは強調する。 科学コミュニティ全体で努力しないと、こうした改善の試みは成功しない、ということだ。 コリンズが引いた「研究公正局」とは、科学研究における不正行為などを監視する政府機関である。 日本でも、研究公正局に相当する機関を設立せよ、との声がある。 しかし、アメリカでも研究不正が多発している現状を見る限り、研究公正局を含む同国のやり方が最善であるとはいい難い。 このように研究不正と再現性が世界的に大問題となっている真っ最中に、日本を代表する研究機関である理研で、STAP細胞問題が起きたのである。 重要なことを繰り返しておくと、コリンズが「科学的な不正によって再現性が損なわれているという証拠はない」というように、「研究不正の有無」と「再現性の有無」とは、本質的に異なることである。 研究不正の発覚は、ほかの研究者による追試がうまくいかなくて、そのために論文における不正が疑われるようになったことがきっかけだった、という場合も多いだろう。 一方で、追試とはあまり関係なく、厳しい同業者たちが論文を精読することで、疑惑が浮かび上がる、やがて発覚する、ということもあるはずだ。 STAP細胞問題の場合、論文発表(1月30日)からわずか6日後の2月5日、科学者たちの情報交換サイト「Pubpeer」で、匿名の投稿者が、論文のある写真が切り貼りされている可能性を指摘したことが疑惑の始まりだった。 このような場合、物事の順序からいえば、まず「不正の有無」を調べるべきではないか? その結果、論文に「不正はない」ことがはっきりしたならば、あらためて「再現性の有無」を確かめるために追試=再現実験を行なうことには意味があるかもしれない。 しかし、もし1点でも「不正がある」ことがわかったならば、追試など不要である。 「STAP現象の検証」の名の下で ところが理研は、「不正の有無」の確認よりも「再現性の有無」の確認を優先した。 実際、後者である「STAP現象の検証」の最終報告は2014年12月19日になされ、前者である「研究論文に関する調査」の最終報告はその後の同年12月26日になされた。 「再現性の有無」という問題は早い段階でほぼ決着がついていたはずである。 疑惑浮上から間もない2月後半の時点で、カリフォルニア大学の幹細胞研究者ポール・ノフラー氏は、これまでに約10の研究室が追試したが、再現に成功したところはないことをブログでまとめている。 実際には、もっと多くの幹細胞研究者たちが再現実験に取り組んだと見られる。 その後も小保方氏らが開発した方法で第三者がSTAP細胞をつくることができた、つまり再現できたという報告はなかった。 理研が「再現性の有無」にこだわり続けた経緯を見てみよう。 理研は「刺激による分化細胞の多能性誘導現象」、すなわち「STAP現象」が存在するか否かを検証することを目的として、4月1日から「STAP現象の検証」を開始した。 実験統括責任者は相澤慎一特別顧問であったが、研究実施責任者は論文の共著者でもある丹羽仁史チームリーダーが担当した。 しかも、7月1日からは問題の当事者である小保方氏も加わった。 さらに論文には書かれていない方法まで試された。 客観性に疑問があるどころか、追試でも再現実験でもない「新しい実験」が、なぜか「STAP現象の検証」の名の下で行われたのである。 7月2日には、日本分子生物学会が「研究不正の実態解明」が「済むまではSTAP細胞再現実験の凍結」を声明で求めた。 8月27日には、「中間報告」が行われ、STAP現象と思われるものは何も観察されなかったことが明らかになった。 そして最終的に、「検証」の結果、STAP現象は、何も再現されなかったことが12月19日に確定した。 この計画には1500万もの予算がかかったという。 2つの調査委員会 優先されるべきであった「不正の有無」についての調査も、理研は迷走を続けた。 理研は2月13日に職員からの相談を受けて、同日から17日まで内規に基づいて予備調査を行った。 その結果を受けて、2月17日に「研究論文の疑義に関する調査委員会」を設立して、調査を開始した。 この委員会は後に「第一次調査委員会」と呼ばれることになる。 この第一次調査委員会は3月14日の中間報告を経て、3月31日に調査報告書をまとめた。 この調査では、ネット上ではその時点で、図表と文章合わせて十点以上の不正が疑われていたにもかかわらず、調査項目を6点に絞ってしまい、そのうち2点のみを不正と認定した。 出典:同委員会の報告書および『朝日新聞』2014年4月2日付などを参考に筆者作成 これを受けて理研は、4月4日、野依良治理事長を本部長とする「研究不正再発防止改革推進本部」を設立し、その下で、外部の有識者からなる「研究不正再発防止のための改革委員会」が設置され、提言をまとめるための調査と検討が行われた。 また4月8日には、やはり野依理事長の指示で、外部の有識者からなる「CDC自己点検検証委員会」を設置し、STAP細胞問題が起きた原因を究明し、その対応策を提言することになった。 6月12日、「検証委員会」の報告書と「改革委員会」の「提言書」が同時に公表された(前者は10日付)。 改革委員会から批判されたこと、そして当事者である若山照彦氏や非当事者だが理研の研究者である遠藤高帆氏による解析の結果、STAP細胞とみなされていたものはES細胞である可能性が高いことがわかってきたことなどに応じて、理研は6月30日より研究不正についての二度目の(!)予備調査を開始し、9月3日、「研究論文に関する調査委員会」を設置した。 この委員会は後に「第二次調査委員会」と呼ばれることになる。 第二次調査委員会は前述の通り、2014年12月26日に最終的な報告書をまとめた。 第二次調査委員会の会見(14. 26) 第二次調査委員会は、STAP細胞とされたもの(正確にはSTAP幹細胞とFI幹細胞)の全ゲノム(遺伝情報すべて)解析を行った結果、それら全部が既存のES細胞に由来するものであると判断した。 しかし、そのES細胞の混入が「故意」なのかそれとも「過失」なのか、また、誰が行ったのかは決定できない、とした。 小保方氏を含む関係者は全員、ES細胞の混入について否定したという。 報告書は結論を出せなかったことについて「本調査委員会の能力と権限の限界」だと述べている。 また、同委員会は不正の可能性を指摘されていた図表18点を精査したところ、さらに図2点を「捏造」、つまり不正であると認定した。 しかしながら、この調査にも疑問がないわけではない。 報告書では、不正とは認定されなかった図表16点についても、「小保方氏にオリジナルデータの提出を求めたが、提出されなかった」、「提出されなかったため、不適切な操作が行われたかどうかの確認はできず、研究不正とは認められない」といった記述が散見される。 怪しいと疑われた図表について、オリジナルのデータを示して反論できないのであれば、それは捏造、つまり不正とみなされるべきではないか? これで不正とみなされないなら、捏造や改ざんを疑われてオリジナルデータを出せといわれても、何からの理由をつくってデータを出さなければ不正とはみなされない、ということになってしまう。 実際、報告書も「ここで認定された研究不正は、まさに『氷山の一角』に過ぎない」と認めている。 同時に「STAP論文の研究の中心的な部分が行われた時に小保方氏が所属した研究室の長であった若山氏と、最終的にSTAP論文をまとめるのに主たる役割を果たした(故)笹井(芳樹)氏の責任は特に大きいと考える」と、理研の研究体制そのものについても厳しく批判している。 筆者はこのときの会見でも、「研究論文に関する調査」よりも「STAP現象の検証」のほうが優先されてきたように見えることに強い疑問をあらためて抱いた。 前者は「不正の有無」を調べるための調査であり、後者は「再現性の有無」を調べるための実験である。 理研理事の会見で筆者がその件を質問したところ、研究担当理事の川合眞紀氏は「4月の段階では予測できなかった」などと答えたが、明瞭とはいえない説明だった。 事後処理を誤った悪い例として 理研は共著者や理事などの幹部にはごく軽い処分を下し、野依理事長は給料の一部を自主返納しただけで、「引責辞任」を否定しながら、任期途中で2015年3月31日に退任した。 一方で理研は、小保方氏に対して「運営費交付金から支払われた論文投稿料」として約60万円のみを請求することになった。 当然ながら研究にかかる費用は投稿料だけではなく、小保方氏の給料、研究室の設置や維持、動物実験になどにも多額の費用がかかるはずである。 この処分は、今後また研究不正があっても、当事者は投稿料のみ返還すれば済む、という悪しき前例になってしまう危険性がある。 しかし一方で、小保方氏個人に給料や研究費の全額を返還させれば、すべての問題が解決するわけでもない。 この研究不正が起きた背景には、悪い意味での成果主義があったことや、たとえば「運営・改革モニタリング委員会」が2015年4月に述べたように「科学的批判精神」にもとづく厳格なチェックが不足するような環境があったことなど数多くの要素が指摘されており、小保方氏個人の問題に還元できるものではないからである。 歴史を語るのに「もしも... 」ということは禁物かもしれないが、せめて、理研が「再現性の有無」よりも「不正の有無」を確認するための調査を優先し、4月ないし5月の時点で、第二次調査委員会のレベルの調査結果を出していれば、真相は少なくとも現在よりはもっとクリアになっていただろう。 自殺者も出なくてすんだかもしれない。 理研も早稲田大学も文部科学省も、研究不正の再発防止に取り組むとしているが、どんなに努力したところで、減らすことはできてもゼロにはできないだろう。 再発防止だけでなく、同じかそれ以上に、組織としての事後処理体制が重要である。 理研は事後処理を誤った悪い例となり、科学という営みの前提であるはずの信頼を内部から崩壊させたといわざるを得ない。 誰がES細胞を混入したのか? それは故意だったのか過失だったのか? 故意だとしたらその動機は? 日本を代表する研究機関で起きた不正問題は、真相がわからず、多くの国民が納得しないまま、幕を閉じようとしている。 ELSIと新しいバイオ医療技術 最後に、仮にSTAP細胞論文に研究不正がなくて、再現性があったとしても、ELSI(倫理・法律・社会的問題)を検討する必要がある、ということも繰り返しておこう。 研究不正がないこと、再現性があること、この2点が健全な科学の必要条件ではない。 ELSIが十分に検討されていることもまた、必要条件である(おそらく十分条件ではないが)。 つまり「ELSI検討の有無」は、「研究不正の有無」や「再現性の有無」と並んで、ある研究を評価するために不可欠な項目である(研究不正(公正)、再現性、ELSIの間の複雑な関係についてはより深い検討が必要である)。 念のため確認しておくと、韓国の獣医学者ファン・ウソクらが2004年と2005年に、今日では「ヒトクローンES細胞」とも呼ばれるものの作成に成功したと称したのだが、よく知られている通り、2005年に不正が発覚し、2006年初頭に論文が撤回された。 このことにより、ヒトクローンES細胞を利用する「セラピューティッック・クローニング」という医療モデルの探求は振り出しに戻った。 しかしその後、2013年から2014年にかけて、3つのグループがヒトクローンES細胞の作成成功を報告した。 ファンらが目指したセラピューティック・クローニングは、技術的には一歩実現に近づいたのである(前出「STAP細胞事件が忘却させたこと」参照)。 一方、STAP細胞あるいはSTAP現象と称されたものについても、重要なことは、体細胞に何らかの刺激を与えて多能性や全能性を持たせるというアイディア自体が否定されたわけではない、ということだ。 否定されたのは、"小保方らの方法論"である。 いつの日か、DNAに触れることなく体細胞に多能性を持たせる方法が見つかる可能性がないわけではない。 そうしてできた細胞が、STAP細胞と称されたもののように、胎盤にも分化する能力を持つ可能性もある。 そのときには、持ち札として揃った"万能細胞"すべての科学技術的問題とELSIを整理し、メリットとデメリットを慎重に比較検討する必要が出てくるだろう。 このことはここでもあらためて繰り返し強調させていただく。 また、日本国内ではマスコミの科学部記者をはじめ、科学について高い感性があり、情報発信能力のある人たちのリソースがSTAP細胞問題に集中してしまい、そのために見えにくくなってしまった話題もある。 ここでは詳述しないが、いま生命科学の世界では「ミトコンドリア置換治療(提供)」や「生殖細胞系のゲノム編集」といった新しいバイオ医療技術がELSIとして議論され始めているが、日本国内ではよく知られているとはいい難い。 それらについての情報も広く行き渡り、ELSIとして深い議論がなされることを筆者は希望している。 【関連記事】•

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「STAP細胞はあります」から4年、地獄をさまよった小保方氏の今(佐藤 優)

スタップ 細胞 事件

Nature 2014年1月30日号641〜647ページ、および676〜680ページに掲載された小保方晴子氏ら(理化学研究所ほか)による論文2報について、論文中にいくつかの致命的な誤りがあることを理由に論文撤回の要請があり、弊社はそれを受理いたしました。 撤回理由は、 Nature 2014年7月3日号112ページ、および下記URLをご覧ください(ウェブページが最新情報になります)。 Natureダイジェスト 2014年3月号2〜3ページでも、これらの論文に基づいた記事を掲載しておりました。 STAP関連論文、撤回理由書• STAP論文に関する記者会見で頭を下げる理化学研究所の野依良治理事長。 一連の騒動に新たな展開だ。 この騒動は、CDBに所属する研究者たちによる刺激惹起(じゃっき)型多能性獲得(STAP)という現象の発表に端を発したものだ。 しかし、この調査報告で最終的に決着したわけではない。 STAPによって、通常のマウスの成熟細胞が体内のあらゆる細胞に分化し得る胚性幹細胞の能力を備えるようになるという主張は、いまだに撤回されていないのだ。 STAP細胞に関する2本の論文は、小保方や日米の研究者らによって Nature 2014年1月30日号に掲載された 1,2。 しかしその後、数多くの問題点が指摘されている( Nature ニュース・コメントチームと研究論文の編集チームは、編集体制が独立している)。 理研の調査委員会は、理研の研究者3名、大学の研究者2名、弁護士1名の計6名で構成され、STAP論文に関して疑義の上がっている6つの問題点について調査した。 調査委員会は、そのうちの4点については不正がなかったとしたが、残りの2点については、小保方が誤解の生じる危険性を認識しつつデータ操作を行ったと認定し、研究不正行為があったと判断した。 画像の取り違え 4月1日午前の記者会見では、調査委員会が調査結果を公表し、午後の記者会見では、野依良治(のより・りょうじ)理事長をはじめとする理研の幹部が、理研の対応を説明した。 小保方は、いずれの記者会見にも出席しなかったが、書面でコメントを発表し、この調査結果に対する不服申立を行うことを明らかにした。 小保方の論文に関する問題点の1つが、電気泳動ゲルを示した図で、この図では、レーンの1つに別の写真が挿入されていた。 小保方は、その写真の方が見やすいために使ったのであり、問題だとは思わなかったと話している。 調査委員会は、この画像の差し替えについて、誤解が生じる危険性を認識しつつ行われた操作と認定した。 また、調査委員会は、小保方が自らの学位論文で用いた画像を Nature 論文に使用したことも研究不正行為と判断した。 この学位論文の画像は、腫瘍の一種であるテラトーマの画像で、小保方は、ピペットを用いて細胞膜に圧力を加えることで作製した細胞が広範な発生能を持つこと示すためにこの画像を用いた。 一方、 Nature 論文中の画像は、学位論文同様に広範な発生能を示すものではあったが、論文中のこの画像に対する説明は「酸性溶液を用いて細胞にストレスをかけて作製された細胞」であった。 小保方は、画像を取り違えて Nature 論文に使ったと話した。 これに対して、調査委員会は、画像の説明文が書き替えられていることを指摘して、これを捏造と認定した。 記者会見では、STAP技術が機能するのか、そして、その結果としてSTAP細胞が実在するのかという質問が繰り返されたが、その都度、調査委員会は、回答を避けた。 「それは、我々の調査の対象外の問題です」。 理化学研究所筑波研究所の分子生物学者である石井俊輔委員長は、そう答えていた。 また、小保方が書面で公表したコメントによれば、切り貼りされたレーンの画像を本来の画像に戻しても研究結果は何も変わらないとされる。 「[データの]改ざんをするメリットは何もなく、改ざんの意図を持って、[問題とされる画像を]作製する必要は全くありませんでした。 見やすい写真を示したいという考えから[問題とされる画像を]掲載したにすぎません」と彼女は記している。 学位論文で用いた画像の重複利用は、類似した画像だったことによる「単純なミス」だったとされる。 このミスについては、小保方自身が発見し、 Nature に訂正論文を提出したとも記されている。 石井委員長は、問題のテラトーマのスライドについて、 Nature 論文で報告された実験で得られたものとして小保方から提供されたと説明している。 しかし、ずさんなデータ管理と実験室内でのサンプルのラベル表示が不適切であったため、「その由来を正確に追跡することは不可能だ」とも話している。 Nature の広報担当者は、「 Nature は、いかなる論文の訂正や撤回に関してもコメントしません。 Natureは、これらの論文に関係する全ての問題点を極めて真摯に受け止め、独自の詳細な評価を行い、理研の調査結果の検討を行っております。 現時点では、これ以上のコメントはできません」と話している。 一方、小保方は、調査委員会による研究不正の認定には「承服できません」とコメントし、近日中に不服申立を行う予定であることを明らかにした。 波及効果 調査委員会は、笹井芳樹(ささい・よしき;CDB)、丹羽仁史(にわ・ひとし;CDB)、若山照彦(わかやま・てるひこ;昨年、CDBから山梨大学に転出した)の3名の共著者の関与についても調査した。 笹井は、小保方の論文執筆に協力し、CDBの若山の研究室に当初在籍していたのが小保方だった。 彼女は、その後、独立した研究ユニットのリーダーとなった。 調査報告書によれば、笹井と若山は、研究不正行為への関与はなかったが、データのチェックを怠った責任は重大とされた。 笹井も若山も今回の調査結果を受けて書面でコメントを出しているが、笹井の公表したコメントでは、「疑義を生じたデータを除いてみたとしも、その他のデータで刺激惹起性多能性獲得を前提としないと説明が容易にできないものがある」と、STAP現象に対する信念があらためて記されていた。 丹羽について、調査委員会は、論文作成の遅い段階で研究に参加したため、不正は認められないとした。 理研の記者会見では、それ以上の調査が行われなかったことに対する記者の不満が聞かれた。 調査委員会は、調査対象を6つの問題点に限定したが、それ以外にも問題点は指摘されていた。 例えば、若山は、実験プロトコルの重大な不備を特定し、あるいは Nature 論文での主張を裏付ける可能性のある遺伝子検査をすでに開始しているが、調査委員会は、小保方の研究室で得られたSTAP細胞と主張される細胞に関して、類似の遺伝子検査を行っていない。 それどころか、調査委員会は、入手できている材料について明確な回答を示さなかった。 小保方が実際に実験を行ったことを示す証拠があるのかどうかを聞かれた石井委員長は、「そのことを何らかの厳密性をもって言うことが難しい」と答えた。 彼女が提出した2冊の実験ノートに、日付やその他の重要な情報が書かれていないからなのだ。 これまでに多くの若手研究者を指導してきた石井だが、「これほどの不注意を経験したことはありません」と話す。 理研では、今後、懲戒委員会を設置して、小保方と共著者の処分を決定する方針だ。 一方、CDBの相沢慎一特別顧問と丹羽が主導するチームが、今後1年をかけて、STAP技術の検証を行うことになっている。 成功例があれば、第三者による相互チェックが行われる予定だ。 香港中文大学の発生生物学者 Kenneth Lee は、小保方のプロトコルにできるだけ忠実に従って彼女の研究結果の再現を試みたが、4度の試みは、すべて失敗に終わった。 Leeに対して、理研がSTAP細胞の作製にもう1年費やすべきかどうかを尋ねたところ、「それに取り組むという決断は妥当だと思いますが、彼女の方法ではダメです」という答えだった。 4月2日には、野依理事長が、「研究不正行為の確認された1編の論文について撤回を勧告」するという内容の電子メールを理研スタッフ宛に送った(ただし、論文撤回の最終決定権は、著者と Nature が有している)。 また、野依は、理事長を本部長とする研究不正再発防止改革推進本部を設置し、その下に設置される「外部有識者委員会で、データ管理から研究成果の論文発表までの理研の研究手順を評価する」ことを明言し、これに加えて、「研究倫理教育のあり方を根本から考え直して」、「効果的な教育プログラム」を導入するとも述べた。 (翻訳:菊川要).

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